TikTok LIVE の始め方・稼ぎ方・顔出し配信のコツ

報酬のしくみ

TikTok LIVEで事務所に入ると報酬はどうなる?ボーナスと支払いの流れ

ライバー事務所DUO 編集部

この記事でわかること

  • 事務所に入ったときのお金の流れは3つに分かれる(TikTok→ライバー、TikTok→エージェンシー、事務所↔ライバー)
  • TikTokが決めている部分と、事務所との契約で決まる部分
  • 「分配率70%」⁠のような数字で、基準が違うと手取りが変わる理由
  • 「ボーナス」⁠という言葉を、出どころ別に分けて聞く方法
  • TikTokの明細と事務所の明細を照らし合わせる手順と、契約書で確かめる項目

「事務所に入ると、報酬は増えるのか、減るのか」「ボーナスが出ると聞いたけれど、誰がくれるのか」「報酬から何%引かれるのか」と、事務所を探している方から、よく質問を受けます。
どの質問にも、きちんと答えるには、まず「どのお金の話なのか」を分ける必要があります。
TikTokから出るお金と、事務所が決めるお金が、一つの言葉で語られていることが多いからです。

この記事では、事務所に入ったときのお金の流れを3つに分けて整理します。
そのうえで、「分配率」「還元率」の数字の見方、ボーナスの聞き方、TikTokの明細と事務所の明細を照らし合わせる手順、契約書で確かめる項目を説明します。
1ダイヤモンドが何円になるか、といった数字は、TikTokから示されていないため、断定しません。

報酬の制度は更新されることがあります。
実際に報酬を確認するときは、アプリの「LIVE報酬」ページの表示を基準にしてください。

先に結論です。
事務所に入ったときのお金の流れは、①TikTokからライバーへ、②TikTokからエージェンシーへ、③事務所とライバーのあいだ、の3つです。
①と②は、TikTokの制度です。
③は、事務所との契約で決まります。
「報酬はどうなる」と聞かれたら、3つのどれの話かを確かめてから、数字の基準を聞いてください。

事務所に入ったときのお金の流れは3つに分かれる

20代の女性が机でノートに三つの矢印を描き、お金の流れを整理しながら考え込んでいる

報酬の説明が分かりにくくなる原因は、別々のお金の流れを、一つの話として語ってしまうことです。
次の表のように、出す人と決める人で分けると、確かめるべき相手が見えてきます。

お金の流れ出す人・決める人内容
① TikTokからライバーへ
(ギフト、ダイヤモンド、報酬)
出す人:TikTok。
決める人:TikTok
ギフトでダイヤモンドが集まり、人気や貢献が評価されると、現金の報酬を受け取れる場合がある。
支払いは、指定した外部の口座などに行われる。
1ダイヤモンドが何円か、所属の有無で計算式が変わるかは、示されていない
② TikTokからエージェンシーへ
(インセンティブ、月間ボーナス)
出す人:TikTok。
決める人:TikTok
エージェンシー向けに、月間ボーナスを獲得できる限定のインセンティブプログラムがある。
金額、率、条件や、ライバーの報酬との関係は、示されていない
③ 事務所とライバーのあいだ
(分配、サポートの費用、固定の支払い、事務所独自のボーナス)
出す人:事務所またはライバー。
決める人:事務所との契約
事務所とライバーのあいだの取り決めは、事務所との契約で決まる。
分け方や基準、支払いの時期は、契約書で確かめる

「事務所に入ると報酬が増える」という説明も、「事務所に入ると報酬が減る」という説明も、③の話をしていることがほとんどです。
①の計算式が、所属の有無で変わるという説明は、TikTokにはありません。
つまり、増えるか減るかは、③の契約の中身と、事務所のサポートが自分に合うかで決まります。

報酬の話で出てくる言葉を、3つの流れに振り分ける

説明を聞いていて分からなくなったら、出てきた言葉が①〜③のどれの話かを、書き出してみてください。
代表的な言葉を、次の表に振り分けました。

言葉意味どの流れか
コイン視聴者がギフトを送るために購入するもの① の入口
ギフト視聴者がLIVE中に送る、バーチャルのアイテム① の入口
ダイヤモンドギフトに応じて、クリエイターに付与される人気や貢献の証。
報酬の計算の基になる
①
報酬率段階的LIVE報酬で、獲得したダイヤモンドをもとにした報酬にかかる割合。
LIVEごとのミッションとウィークリーミッションで決まる
①
ミッション配信の時間、日数、新規フォロワーなどの達成目標①
インセンティブエージェンシー向けのプログラムで用意されている、成果に応じた支払い②
LIVE Backstageエージェンシーが使う、公式の運営ツール②(事務所側の道具)
分配率・還元率事務所がライバーに渡す割合として使われる言葉。
基準は事務所ごとに違う
③
手数料・サポート費事務所が差し引く、またはライバーが払う項目③
締め日・支払日事務所が集計を区切る日と、実際に支払う日③

表のうち、「分配率」「還元率」「手数料」は、TikTokの公式な用語ではありません。
TikTokが使う言葉は、コイン、ギフト、ダイヤモンド、報酬率、ミッションです。
公式にない言葉が出てきたときは、その言葉の定義を事務所に確かめてから、数字を比べてください。

他のアプリの例:運営会社が事務所に報酬を出している

公正取引委員会が2025年12月9日に出した、ライバー事務所4社への注意の発表には、「事務所が所属ライバーのライブ配信活動により、運営会社から報酬を得ている」と書かれています。
これは、別のライブ配信アプリ(Pococha)についての記述です。
TikTok LIVEの仕組みが同じとは限らないので、そのまま当てはめることはできません。
ただ、アプリの運営会社から事務所に出るお金が存在しうる、という構造を知っておくと、②の意味が理解しやすくなります。

あわせて読みたいライバー事務所のおすすめを探す前に|選び方と確かめ方を手順で解説

① TikTokがライバーに出す報酬:事務所に入っても入らなくても共通の部分

30代の女性がスマホで報酬の画面を開き、週ごとの明細の項目を指でたどりながら確かめている

①の仕組みは、TikTokが決めています。
基本の流れは、次のとおりです。

項目内容
ギフトファンは感謝の気持ちとして、LIVEにギフトを送れる
ダイヤモンドコンテンツの人気度などに応じて、TikTokからクリエイターへ授与される称賛の証。
LIVEでギフトが送られると、獲得できることがある
報酬人気やプラットフォームへの貢献が評価されると、現金による報酬を受け取れる場合もある。
この報酬は、指定の外部アカウントに支払われる
受け取り先外部の銀行口座またはPayPalアカウントへ換金・入金できる(地域により異なる)

収益化の条件にも、事務所への所属は入っていません。
条件として挙げられているのは、年齢、アカウントの状態、地域の提供状況などで、エージェンシーへの所属は含まれていません。
つまり、①の報酬を受け取るために、事務所への所属は必須ではありません。

段階的LIVE報酬:報酬率が決まるしくみ

「段階的LIVE報酬」は、対象となる一部のクリエイターに向けた、報酬の制度です。
事務所に入る前に、ここを知っておくと、事務所の説明と照らし合わせやすくなります。

項目内容
対象対象となる一部のクリエイター
報酬総額の計算人気度(獲得したダイヤモンドの数で測定)と、報酬率に基づいて計算される
報酬率LIVEごとのミッションで最大40%、ウィークリーミッションで最大13%。
合計で最大53%(対象となる一部のクリエイターの場合)
LIVEごとのミッションLIVEの配信時間、重複を除いた新規フォロワーの獲得数などの指標と、LIVE収益化ガイドライン・コミュニティガイドラインの遵守状況で決まる。
各LIVE配信後に更新され、「利用可能な報酬」に表示される
ウィークリーミッション前の週のパフォーマンスなどに基づき、毎週月曜日に「利用可能な報酬」に加算される。
週の期間は、アカウントの地域の現地時間で、月曜日0時から日曜日23時59分59秒まで
上限クリエイターリーグミッションには、週あたり1,000米ドルの上限がある
受け取りのタイミング週次報酬の受け取りや受け取り申請ができるのは、日曜日の夜にその週が終了した後

報酬率は、「獲得したダイヤモンドをもとにした報酬」にかかる割合とされています。
ただし、ダイヤモンド1個が何円になるかは、示されていません。
報酬の見込みは、アプリの「LIVE報酬」ページに表示される推定報酬額で確かめるしかありません。

ゲストとして参加したLIVEは、計算式が別です。
新しい報酬計算式は、自分が配信するLIVEにのみ適用されます。
マルチゲストLIVEにゲストとして参加する場合などには、当面の間、以前の報酬計算式が適用されます。

制度の詳しい説明は、TikTok LIVEの収益のしくみの記事にあります。
受け取りの条件や口座は、報酬の受け取り方の記事にまとめています。

あわせて読みたいTikTok LIVEの収益のしくみ|ギフトからダイヤ⁠・⁠報酬まで

② TikTokがエージェンシーに出すもの:Backstageとインセンティブ

30代の男性がパソコンで管理画面のようなグラフを見ながら、資料にメモを書き込んでいる

エージェンシー(事務所)は、TikTokの審査を受けて登録します。
登録には、設立・登記の証明書、株主の情報、主要な経営幹部の情報が必要で、審査の結果は5〜7営業日以内にメールで届きます。
承認されたエージェンシーは、公式の運営ツール「LIVE Backstage」を使えます。

項目内容
LIVE Backstageでできることクリエイターの管理、ダイヤモンドやアクティブ時間などのリアルタイムの指標の追跡、視聴者のエンゲージメントの分析、契約の管理、毎月のボーナスや支払いの確認
エージェンシーの特典専任の運営サポート、公式トレーニング、詳細なパフォーマンスインサイトに加えて、月間ボーナスを獲得できる限定のインセンティブプログラムに参加できる
インセンティブポリシー成果に応じたインセンティブを用意している。
パートナーの努力と実績に還元していく、という趣旨
プラットフォームのキャンペーンエージェンシーは、収益実績やLIVEの活動などを競う、キャンペーンや地域のリーダーボードのイベントに参加できる
集客・プロモーションの道具フレアやプロモーションクーポンなどを、クリエイターに割り当てて使える。
利用には、資格や要件がある

TikTokは、LIVE Backstageの使用を、承認を受けたエージェンシーとその担当者に限っています。
クリエイター個人は、単独では使えません。

TikTokから示されていないこと

  • 月間ボーナスの金額、率、条件
  • そのボーナスが、ライバーの報酬から支払われるのか、別に出るのか
  • エージェンシーが、ライバーの報酬を分配する義務や基準
  • エージェンシーがライバーの報酬から差し引いてよい割合の決まり

TikTokが示していないことを、決まりのように話す説明には、注意してください。
たとえば、「TikTokから事務所に出るボーナスがあるので、あなたの取り分が増えます」「TikTokが決めた還元率です」という説明は、TikTokからは示されていません。
聞いたときは、どのページの話なのか、契約書のどこに書いてあるのかを聞いてください。

「ボーナス」という言葉が出たら、②のTikTokから事務所へのものなのか、③の事務所からライバーへのものなのかを、まず切り分けてください。
これは次の節で扱います。

③ 事務所とライバーのあいだ:支払いの形と、割合の数字の見方

20代の女性がカフェの席で電卓とノートを広げ、報酬の分け方の数字を一つずつ確かめている

③は、事務所との契約で決まります。
契約書で見かけるかもしれない支払いの形を、次の表に整理しました。
これは、確かめるときの考え方を整理するための分類で、TikTokの公式な分類ではありません。

考えられる形お金の流れ確かめること
形A:事務所とライバーのあいだでお金が動かないTikTokからライバー本人に、報酬が直接支払われる。
ライバーも事務所にお金を払わない
事務所は、何を収入源にしているのか(説明を聞いて納得できるか)
形B:ライバーが事務所に払うTikTokからライバー本人に支払われたあと、ライバーが事務所に、サポート料や分配分を払う金額の基準、支払う日、払えなかったときの扱い
形C:事務所を経由して受け取る報酬が事務所の口座に入り、事務所がライバーに支払う受け取りの口座の名義、事務所の締め日と支払日、差し引く項目
形D:事務所が独自に出すものがある形A〜Cに加えて、固定の支払いや、事務所独自のボーナスがある条件、金額、出す時期、TikTokの報酬と別になっているか

どの形でも、確かめることは同じです。
お金の動きを、①から順に、紙に矢印で書き出してみてください。
書けない部分があれば、そこが、契約の前に質問する場所です。

「分配率70%」⁠の数字で、手取りが変わる理由

割合の数字は、「何に対する割合か」で意味が変わります。
次の表は、計算のしかたを示すための例です。
計算の前提は、TikTokの「LIVE報酬」ページに表示された、ある週の推定報酬額が10万円だったとします。

事務所の説明基準計算ライバーの手取り
「ライバーへの分配率は70%」TikTokが計算した報酬額(10万円)10万円 × 70%7万円
「還元率は70%」TikTokが計算した報酬額から、事務所の手数料(前提として1万円)を引いた額(10万円 - 1万円)× 70%6万3,000円
「ギフトの70%を還元」視聴者が購入したコイン相当額1ダイヤモンドの円換算がTikTokから示されていないため、計算できない確かめられない

同じ「70%」でも、基準が違うだけで、手取りは変わります。
3つ目のように、基準となる金額が公表されていない数字は、手取りを計算することができません。
数字を見たら、次の3つを必ず聞いてください。

  1. その割合は、何の金額に対する割合か(TikTokの報酬額か、ギフトか、手数料を引いた後か)
  2. そこから、差し引かれる項目はあるか(手数料、サポート費、振込の費用など)
  3. その計算の例を、実際の数字で書面にしてもらえるか

「還元率」をうたう数字の見方は、還元率の記事でも説明しています。

支払いの形によって、お金が手元に入るまでの流れが変わる

先ほどの形A〜Cでは、同じ10万円の報酬でも、お金が手元に届く流れが違います。
次の表は、前提を揃えて比べたものです。
前提は、ある週の推定報酬額が10万円で、形Bと形Cでは、事務所に渡す分が3割、という設定です。
この3割は、比べるための数字で、実際の割合ではありません。

形A形B形C
TikTokからの入金先ライバーの口座ライバーの口座事務所の口座
事務所に渡す分なしライバーが3万円を事務所に払う事務所が3万円を残し、7万円を支払う
ライバーの手取り10万円7万円7万円
事務所の支払いが遅れたとき影響しない影響しない(払うのはライバー側)手取りが届くのも遅れる
払い忘れたとき関係ない事務所から請求される関係ない
記録の取り方TikTokからの入金を記録する受け取った額と、事務所に払った額を、分けて記録する事務所からの入金を記録する。
TikTokの推定報酬額との差を、説明できるようにしておく

形Cは、事務所の支払いの管理に、手取りが左右されます。
形Bは、事務所に払うお金を、自分で管理する必要があります。
どの形が良い・悪いということではなく、自分が管理しやすい形かどうかを、契約の前に考えておいてください。

「ボーナス」⁠と呼ばれるものを分けて聞く/報酬が減るとき

30代の女性が机で付箋を使って、お金の出どころごとにメモを色分けして並べている

「ボーナス」という言葉は、出どころが違う、いくつかのものに使われる可能性があります。
次の表のように、出どころで分けて、一つずつ聞いてください。

出どころどんなもの聞くこと
TikTokの報酬の計算の一部LIVEごとのミッション、ウィークリーミッションで決まる報酬率自分のTikTokの画面(「段階的LIVE報酬」パネル)に出ているか
TikTokからエージェンシーへエージェンシー向けのインセンティブプログラム、月間ボーナスライバーの取り分と関係があるのか、ないのか
事務所からライバーへ事務所独自の、達成金や成績に応じた支払い条件、金額、時期、契約書の記載
キャンペーンの特典TikTokのキャンペーンで得られる特典特典を受け取るのは、ライバーか、事務所か

「ボーナスが出る」と言われたときは、次の3点を聞いてください。

  • 誰が出すのか(TikTokか、事務所か)
  • どんな条件で出るのか(配信時間、日数、フォロワー数、ダイヤモンド数など)
  • いつ、誰の口座に入るのか

条件が配信の時間や日数に結びついている場合は、それが事実上のノルマにならないかも確かめてください。
ノルマの有無は、事務所を選ぶときの大事な項目です。

報酬の説明を聞いて、立ち止まりたいサイン

報酬の説明は、事務所を選ぶときに、いちばん差が出るところです。
次のような場面では、その場で決めず、書面で確かめてください。
これらは、事務所を評価するための基準ではなく、確かめる必要があることを示すサインです。

場面なぜ立ち止まるか確かめ方
「毎月必ずこれくらい稼げる」と言われたギフトの状況は変わり、報酬が約束されているわけではない根拠となる資料と、条件の書面を求める
割合の数字だけを言い、基準を答えない基準が分からないと、手取りを計算できない実際の数字で、計算の例を書いてもらう
ボーナスの出どころを説明できないTikTokのものか、事務所のものかで、条件が違う契約書のどこに書いてあるかを聞く
「TikTokが決めたことです」と言うが、ページを示せないTikTokが示していないことを、TikTokの決まりとして説明している可能性があるどのページの話か、URLや名前を聞く
受け取りの口座を、事務所の名義に指定された形Cになるため、事務所の支払い管理に左右される理由と、支払いの締め日・支払日を書面で聞く
「時給が出る」「固定で支払う」と言われた条件を満たせなかったときに、支払いがどう変わるのかが分からないと、手取りを見込めない条件(配信時間や数字)、支払う人、支払日を聞く。
契約書のどこに書いてあるかも確かめる
今日中に契約するよう急かされたお金の条件を、冷静に確かめる時間がなくなる契約書を持ち帰り、家族や相談窓口に見せる

お金の条件で不安が残るときは、国民生活センターの消費者ホットライン「188」に相談できます。
契約や勧誘のトラブルの見分け方は、事務所の選び方の記事にもまとめています。

報酬が減らされたり、止まったりするとき

段階的LIVE報酬には、コンテンツの品質に応じた調整があります。
事務所に入る場合も、この仕組みはTikTokのものなので、ライバー本人に関わります。

項目内容
減額の対象コミュニティガイドラインまたはLIVE収益化ガイドラインに違反するコンテンツや行為があった場合、対象となる報酬の一部または全部が減額される。
アカウントや収益化が一時停止される可能性もある
重大・繰り返しの違反アカウントまたは収益化の永久停止につながる可能性がある
減額の判断人間のモデレーターが判断する。
大量に通報されても、自動的に報酬率が下がることはない
異議申し立てLIVE配信中、または後から「取引の詳細」ページでできる。
対象は過去180日以内に配信したLIVE。
1回のLIVEについて、異議申し立ては1件でよい
承認された場合差し引かれた金額が推定報酬額に戻される

異議申し立ては、クリエイター本人のアプリの画面から行う形です。
事務所が代わりに手続きしてくれるのか、連絡の窓口はどこか、減額された分を事務所とのあいだでどう扱うかは、TikTokからは示されていません。
契約の前に、確かめておいてください。

契約書と明細で確かめること:チェックリストと、やめるとき

20代の男性が机で契約書と報酬の明細を並べて広げ、数字を一つずつ指でなぞりながら照らし合わせている

立場によって、先に確かめたいこと

報酬の確かめ方は、同じ項目でも、その人の状況によって重みが変わります。
自分に近い状況の行を、先に読んでおくと、質問の優先順位が付けやすくなります。

状況先に確かめたいこと理由
初めて配信する費用の有無、ノルマの有無、報酬の受け取り経路収入がまだ見えない時期に、固定の支払いがあると負担になりやすい
会社員・公務員で副業として配信する勤め先の副業のルール、報酬の記録の取り方、確定申告の要否報酬の受け取り経路で、記録の残り方が変わる
学生・18歳、19歳保護者に契約書を見てもらえるか、費用の有無、やめるときの条件契約の内容を、ひとりで抱えないほうが安心なため
すでに別の事務所に所属しているいまの契約の終了条件、やめたあとの制限、未払いの報酬の扱い契約が重なると、どちらに報酬が入るかが分かりにくくなる
顔を出さずに配信したい顔出しなしでの所属ができるか、報酬の条件が変わらないか配信のスタイルで、サポートの内容が変わる場合がある

どの状況でも、共通して確かめたいのは、報酬の受け取り経路と、差し引かれる項目、やめるときの扱いの3つです。
この3つが書面で答えてもらえれば、あとの項目は、状況に合わせて順に確かめられます。

承諾の前に:所属の手順

クリエイターがエージェンシーに所属するときの流れは、次のとおりです。
所属は、ライバー本人が内容を読んで承諾して初めて成立します。
承諾する前に、契約書を受け取っているかを確かめてください。

  1. TikTokアプリの「設定とプライバシー」から、「クリエイターツール」、「LIVEセンター」、「Agency Center」の順に開き、招待コードを確認する
  2. そのコードを、事務所の担当者に伝える
  3. 担当者が、コードを使って招待を送る
  4. 招待の内容を読み、納得できる場合に、承諾する

承諾の画面を押す前に、報酬、費用、やめるときの条件が、契約書と食い違っていないかを確かめてください。
承諾は、所属に進むための操作なので、内容に納得してから行ってください。

契約書で確かめる項目

項目聞き方の例
報酬の受け取り方「報酬は、TikTokから直接、私の口座に入りますか。
事務所を経由しますか」
口座の名義「受け取る口座の名義は、誰のものですか」
事務所が受け取る金額「事務所は、私の報酬から、何を、いくら受け取りますか。
契約書のどこに書いてありますか」
差し引かれる項目「手数料、サポート費、振込の費用などは、ありますか」
割合の基準「その割合は、何の金額に対する割合ですか。
実際の数字で例を書いてもらえますか」
締め日と支払日「いつまでの分が、いつ、支払われますか」
減額されたとき「TikTok側で報酬が減額されたとき、事務所とのあいだの扱いはどうなりますか」
ボーナス「誰が、どんな条件で出すものですか。
契約書に書いてありますか」
費用「登録料、レッスン料、機材代などの費用は、ありますか」
やめるとき「やめたとき、未払いの報酬はどうなりますか。
違約金はありますか」

聞いた内容は、メモではなく、書面かメッセージで残してもらってください。
口頭の説明だけでは、あとで食い違ったときに確かめられません。
契約書の読み方は、事務所の選び方の記事で詳しく扱っています。

書面で残してもらうための質問メッセージの例

面談で口頭の説明を受けたあとに、次のようなメッセージを送ると、説明の内容を文字で残せます。
そのまま使えるように、1つの例を載せます。

メッセージの例
面談でのご説明をありがとうございました。
報酬について、確認させてください。
1. 報酬は、TikTokから私の口座に直接入りますか。
事務所を経由しますか。
2. 事務所が受け取る金額、または差し引く項目はありますか。
ある場合は、基準となる金額と、実際の数字を使った計算の例を教えてください。
3. ボーナスについて、誰が出すもので、どんな条件か、教えてください。
4. 締め日と支払日、やめるときの報酬の扱いを教えてください。
お返事は、このメッセージへの返信か、書面でいただけると助かります。

回答が曖昧なときや、返事が来ないときは、その事務所に決める必要はありません。
書面で答えてもらえないことは、それ自体が判断の材料になります。

TikTokの明細と事務所の明細を照らし合わせる

「LIVE報酬」ページで推定報酬額を確認でき、「週間明細」で各週の合計報酬額を見られます。
指定した受取口座に報酬が支払われるまでは、表示される金額はTikTokに帰属します。
この画面は、事務所を経由する場合でも、自分の金額を確かめる基準になります。

  1. TikTokの「LIVE報酬」ページで、週ごとの推定報酬額を確認し、画面を保存する
  2. 事務所から届く明細の、期間と金額を並べて見る
  3. 違いがあれば、その差が、契約書に書かれた項目(手数料など)で説明できるかを確かめる
  4. 説明できない差は、書面やメッセージで質問し、回答を保存する
  5. 減額があった週は、「取引の詳細」ページの内容と、事務所の説明が合っているかを見る
見る項目TikTokの画面事務所の明細
期間週間明細(月曜日0時〜日曜日23時59分59秒)事務所の締め日と、期間が合っているか
金額推定報酬額、LIVEごとのミッション・ウィークリーミッションの内訳どの金額を基準にしているか
減額「取引の詳細」ページ減額の扱いが書かれているか
差し引き表示されない差し引かれた項目と金額が、書かれているか
支払日受け取り申請は、日曜日の夜に週が終わったあと実際に入金された日

毎月の照合を、10分で終える手順

明細の照合は、月に一度、決まった日にやると続けやすくなります。
次の手順は、前の節の「TikTokの明細と事務所の明細を照らし合わせる」を、毎月の習慣にするための形です。

  1. 「週間明細」の画面を、その月の分だけ保存する。
  2. 事務所の明細を受け取ったら、期間が同じかを確かめる。
  3. 金額を、次の表のように1行に並べる。
  4. 差が出た月は、差の額と、契約書の該当する項目をメモする。
  5. 説明できない差だけを、書面で質問する。
月TikTokの推定報酬額事務所の明細の金額差差の理由(契約書の項目)
月画面で確かめた額明細に書かれた額引き算した額手数料など。分からなければ質問
月

差が毎月ほぼ同じ項目で説明できれば、それは契約どおりの動きです。
説明のつかない差が続くときだけ、事務所に質問すれば十分です。

やめるときの報酬

やめたあとの最後の支払いは、トラブルになりやすい場面です。
契約書で、次の点を確かめておくと安心です。

  • やめた月の報酬は、いつ、どのように支払われるか
  • 締め日のあとに発生した分の扱い
  • やめたあとの配信を制限する条項がないか

公正取引委員会は2025年12月9日に、ライバー事務所4社に、注意を出しました。
合理的な理由が認められないのに、移籍や独立を牽制する目的で、契約終了後の一定期間、事業活動を制限する規定を設けていたことが、独占禁止法の違反につながるおそれがあるとされたものです。
これは、別のアプリの事務所についての発表ですが、やめたあとの条項は、どの事務所でも確かめるべき点です。

税金のための記録

報酬は、受け取り方によって、記録の取り方が変わります。
TikTokから直接受け取る分と、事務所から受け取る分がある場合は、それぞれの金額と日付を、分けて記録してください。
税務上の扱いは、人によって違うため、この記事では断定しません。
確定申告の目安は確定申告の記事にまとめています。
迷ったときは、税務署か税理士に確認してください。

DUOの場合

30代の女性が自宅の机で、契約書とスマホの報酬画面を見比べながら、画面越しのマネージャーに質問している

DUOは、TikTok LIVEの提携エージェンシーです。
所属ライバーは100人以上で、ノルマはなく、違約金も、登録料やレッスン料などの費用もありません。
報酬はTikTokが定めてTikTokからライバーに直接支払われ、DUOはライバーの報酬から差し引いていません。

契約書の内容は、面談で説明します。
この記事の分け方でいえば、③でDUOが報酬から差し引くことはありません。

TikTokのヘルプでは、フォロワーが「1,000人以上である(地域によって異なる場合があります)」とされています。
DUOに所属すると、DUOから配信の権限が付与されるので、フォロワーが0人でも配信を始められます。
仕組みの詳しい説明は、面談で行います。

提携の税理士がいるので、税金の手続きで迷ったときは、提携税理士に相談できます。
代表は現役のライバー(2020年から配信)で、マネージャーは全員ライバー経験者です。
応募は18歳以上で、LINEから受け付けています。
報酬のしくみで分からないところは、LINEで質問できます。

よくある質問

事務所に入ると、報酬は増えますか。

所属の有無で、TikTokの報酬の計算式が変わるという仕組みは示されていません。
増えるかどうかは、事務所のサポートが配信の成果にどう結びつくか、事務所との契約がどうなっているかで変わります。
サポートの中身を、具体的に聞いてください。

事務所は、報酬の何%を取りますか。

事務所によって違います。
エージェンシーが差し引いてよい割合の決まりは、TikTokから示されていません。
数字を聞くときは、何の金額に対する何%か、差し引かれる項目は何かを、書面で確かめてください。
DUOは、ライバーの報酬から差し引いていません。

報酬は、いつ入金されますか。

LIVEごとのミッションの報酬は各LIVE終了後に推定され、ウィークリーミッションの推定額は毎週月曜日に算出されます。
受け取りや受け取り申請ができるのは、日曜日の夜に週が終わったあとです。
実際の入金日は、示されていません。
事務所を経由する場合は、事務所の締め日と支払日を確かめてください。

「事務所に入るとボーナスが出る」⁠と言われました。

誰が出すボーナスなのかを聞いてください。
TikTokがエージェンシーに出すインセンティブと、事務所がライバーに出すものは別です。
条件、金額、時期、入る口座を、書面で確かめてください。

事務所に入ったあとも、自分のTikTokの画面で報酬を確認できますか。

「LIVE報酬」ページの推定報酬額と週間明細は、クリエイターの画面で確認できます。
事務所のLIVE Backstageでは、事務所側が指標などを見られますが、クリエイター個人はLIVE Backstageを使えません。
自分の画面で確かめて、事務所の明細と照らし合わせてください。

「報酬を100%還元する」⁠と言われました。それなら安心ですか。

「100%」が何に対する100%なのかを、先に聞いてください。
TikTokが計算した報酬額の100%なのか、ギフトの金額の100%なのかで、手取りの意味が変わります。
ギフトの金額は、ダイヤモンドの円換算が示されていないため、手取りを計算できません。
あわせて、還元とは別に、サポート費や手数料、登録料などの名目でお金がかからないかも確かめます。
事務所が何を収入源にしているのかを聞いて、納得できる説明かどうかを見てください。
率の高さだけで決めず、契約書と明細で確かめます。

事務所をやめたら、未払いの報酬はどうなりますか。

契約の内容によります。
契約書に、やめたときの報酬の扱いが書かれているかを、契約の前に確かめてください。
書かれていない場合は、書面で質問して、回答を保存しておくと安心です。

事務所に入らないと、報酬は受け取れませんか。

収益化の条件に、事務所への所属は入っていません。
年齢、アカウントの状態、地域の提供状況などの条件を満たしていれば、事務所に入らなくても、報酬の対象になります。

事務所の明細が、TikTokの画面と合いません。

期間の区切りが違っていることが多いので、まず期間を確かめてください。
TikTokの週間明細は、月曜日0時から日曜日23時59分59秒までの週ごとです。
事務所が別の締め日で集計している場合、月の境目で金額がずれて見えます。

事務所に入ったあとで、条件を変えられますか。

契約の内容によります。
契約書に、条件を変えるときの手続き(誰が、どんな方法で、いつまでに通知するか)が書かれているかを、契約の前に確かめてください。
変更の内容を、書面で受け取れるかも、あわせて聞いておくと安心です。

面談では、何を持っていけばいいですか。

筆記用具か、メモできる端末と、聞きたいことを書いた紙があれば十分です。
この記事の「契約書で確かめる項目」の表を印刷するか、スマホに保存して持っていくと、聞き漏らしを減らせます。
その場で決める必要はないので、持ち帰って考える前提で行きましょう。

18歳未満でも、報酬を受け取れますか。

LIVEの配信とギフトの受け取りは、18歳以上が条件です(韓国は19歳以上)。
18歳未満の方は、配信やギフトの受け取りができません。

まとめ

  • 事務所に入ったときのお金の流れは、①TikTokからライバー、②TikTokからエージェンシー、③事務所とライバーのあいだ、の3つに分けて考える
  • ①は、ギフト、ダイヤモンド、報酬のしくみ。
    収益化の条件に事務所への所属は入っておらず、所属の有無で計算式が変わるという仕組みもない
  • ②は、エージェンシー向けに月間ボーナスのインセンティブプログラムがあるが、金額、条件、ライバーの報酬との関係は示されていない
  • ③は、事務所との契約で決まる。
    割合の数字は、何の金額に対する割合かで手取りが変わるので、基準と差し引く項目を書面で確かめる
  • 「ボーナス」は、出どころを分けて聞く。
    TikTokの画面の明細と事務所の明細を、期間と金額で照らし合わせる
  • やめるときの最後の支払いと、やめたあとの条項は、契約の前に確かめる

事務所に入ったときの報酬のしくみで、分からないところがあれば、DUOにLINEで質問できます。
契約の話は、面談で、書面を見ながら説明します。

ライバー事務所DUO 編集部

TikTok LIVE のライバー事務所DUOの編集部です。代表は2020年から配信を続ける現役のライバー、マネージャーも全員がライバー経験者です。配信の現場で実際に役立ったことをまとめています。

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